孔雀明王といえば、孔雀の上に座っている像が普通ですが、私の創造する像は、孔雀の化身というか、孔雀と一体化した仏のイメージです。 ヒンズー教では毒蛇を食う孔雀を神格化した存在なので、この私の解釈も外れてはいないと思います。 そして頭部には、羽を付けました。
月光菩薩といえば、月の光を象徴する仏です。 神秘的で優しい輝きで闇を照らし、慈しみの心で煩悩を消すと伝えられています。 私は月光菩薩に対して、より親しみやすく、かつ神秘的な雰囲気を損なわないように気をつけて、少女っぽい姿で切り絵の下絵を描きました。
薬師如来に仕える脇侍に、日光菩薩と月光菩薩が存在します。日光菩薩は、一千もの光明を発することによって広く天下を照らし、そのことで諸苦の根源たる無明の闇を滅尽すると言われている仏です。 今回は日光菩薩を先に切り絵にします。 最初に目から切り始めて、顔を仕上げていきます。 日光菩薩、月光菩薩はふくよかでちょっとエロティックな雰囲気が漂う造形が有名ですが、私の考え […]
仏像をモチーフにした切り絵作品を、鎌倉で開催される「和展」にてはじめて公の場にて公開します。 私自身が切り絵をこれから制作していく上で、生涯に渡って描いていきたいテーマとして「神仏の像」を選択するまでは、様々なアートの展覧会に足を運び、感性が刺激される中でとても悩みました。 昨年までは勢いで作っていたけれども、それは私自身が休んでいたアートな感性や切り絵の技 […]
仏像でよく見る十一面観音菩薩を切り絵で表現したいと思って、十一面ある顔をどのように描けばいいのか?最初はとても悩みました。 これはその制作記録です。 切り絵を制作する時に、どこから切り始めるか?というのは作家によって違うと思います。僕は、いちばん大事な部分から切り始めます。顔なら「目の部分」から。なぜなら、ここを後の方にまわすと、失敗した時に致命的なものにな […]
ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 – 国立国際美術館 東京でも話題になり、NHKの日曜美術館でも放送されていた展覧会「ブリューゲル「バベルの塔」展」を大阪中之島にある 国立国際美術館で観てきました。 この展覧会に何を期待していたのか? 数ヶ月前にベルギー奇想の系譜という展覧会を観てから、ピーテル・ブリューゲルやヒエロニムス・ボス […]
なぜ、ルーベンス絵がここに展示されているだろう? 最初にそう思いましたが、ルーベンスも幻想的な絵画をいくつか残しています。 どこが奇想なのか? それはルーベンスの絵画に、「恐れ」や「怒り」という感情を、肉体の筋肉の躍動で描き分ける手法にあるのではないでしょうか?
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルは、どんな夢を見たのだろうか? 心霊現象やホラーをテーマにした漫画家は、毎日が悪夢ばかり見て気が変になりそうという話を昔聞いたことがあります。 これだけ異様な怪物をたくさん描いていたら、本当に夢に出てきて悩まされそうなのですが・・・ それとも陰陽師の操る式神のように、彼らは怪物たちを操り、絵を手伝わせていたのでしょうか?
ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルのように、奇想の先駆者とも言える画家が自由に表現したい世界を描いていることが、なんだか良いなぁと思います。 宗教画だから…という制約をさらに一歩踏み越えていった先に見えたものを描く、その姿勢がとても面白いです。
兵庫県立美術館で開催(2017年5月20日~7月9日)されている「ベルギー奇想の系譜展」を観覧してきた。 最初にこの展覧会を知ったのは、美術館に置いていた案内チラシです。 細かく描かれた奇妙な絵本の1ページのような絵、なんだこれは?でも、面白そう…と思ったのが観たいと思ったきっかけでした。
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