この社会はとかく他人と比較されます。同様にモノやサービスに対しても、複数を比較して「自分にとって…」という自己基準で選択をします。
人間はどこでもなんでも比較して、自分の立ち位置を確認しないと気がすまない生き物のような気がします。

比較することによって自分を立証して、自信を持つことができたなら良いことなのですが、必ずしもそうはならないことが多々あります。

他人と比較することによって、自分が惨めに思えたり、情けなくなったり、恵まれない不幸を呪ったりと、ネガティブ思考に陥るほうが多いのではないでしょうか?

人間はそんなに心が強くありません。
ちょっとした刺激で、簡単に心が折れてしまいます。

大阪城ホール

他人と比較すると、自分には無いものがたくさん見えてくるでしょう。
それをうらやましく思ったり、嫉妬することもあるでしょう。
そして、それを自分も手に入れたい、他人が持っているもの以上のものを自分は持ちたいと思うのです。

しかし、人間の性格や生き方はDNAのようにその人独自のものであり、手に入れることはそもそも不可能なのです。

2018年10月17日に大阪城ホールでNMB48・8周年記念ライブがありました。
ライブ終盤には、キャプテンの山本彩が選んだメンバーに、今日のライブの感想を聞くシーンがありました。
選ばれたメンバーは、各自が自分の今の立ち位置に不安であることや、選抜で活躍しているメンバーと自分の差に苦しんでいることを涙を流しながら正直に吐露していました。

NMB48白間美瑠

自分の個性とは何なのか?
自分には人に自慢できる技が見つからない。
活躍するメンバーにどんどん先を越されて、置いていかれる不安。
10代20代の若いアイドルが、大人以上の苦しみを味わいもがいていることを正直に多くのファンの前で語っていました。

そんなメンバーの側に山本彩が駆け寄り、こんな言葉を伝えました。

「人と比べたらいかんぜよ。比べていいのは、過去の自分と未来の自分」。

NMB48山本彩

つまり、他人と比較して刺激を受けるのは良いことだけど、他人と比較してばかりだと自分が迷走してわからなくなってしまうということです。
かつて山本彩も自分の意思に反して、同期の渡辺美優紀とライバル設定に置かれて苦しんだ経験があり、そのときにこの言葉を悟ったそうです。

私も他の切り絵作家のことは、とても気になりますし、私の技ではとうてい追いつけないと思うこともあります。
しかし、私は他人には成れませんし、羨んでもしかたのないこと、それよりもその人から得た刺激を糧に、私自身の作品を磨き上げていくほうが良いと確信しています。
山本彩の言葉は、そんな私の背中を押してくれたような気がして、とても勇気が湧いてきました。

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