ミクスドメディアという技法で魅力的な絵をたくさん発表されている入江明日香さんの展覧会「入江明日香展~細密のファンタジー」に行ってきました。

画集をほぼ毎日眺めているぐらい好きな画家さんです。
もともと横浜で開催しているのは知っており、行きたいけど遠いなぁと、仕事の都合がつきにくいから諦めていました。
ところが最近、友人がSNSでアップした写真に、この展覧会の感想がありました。しかも場所が京都高島屋だという。
なんと!京都に巡回することになってたんですね!諦めるのは早かった。
これも神様のお導きとばかりに、仕事終わりに行ってきました。

高校生の頃の作品から始まり、最近描かれたものまでを網羅していて、ファンにはたまりません。
でも最初は抽象画から始まっていたので、現在の作風を考えると意外な発見でした。その初期抽象画を見ていると、部分的に今の作風にも通じる描き方があり、全体を通してみると、その作家の歩んだ画風の遍歴が知れて面白いです。

「Le Petit Cardinal」という作品は、巨大な立体造形物としても展示されていて圧巻でした。この立体物の一部は西脇市の美術館で見たことがあったのですが、全体像を見たのは初めてで、ここまで大きいとは思わなかった。
この立体造形と比較するように、直ぐ側にミクストメディアで描かれた絵が展示されていました。

初めて知りましたが、入江さんが人物を描くことに最初は抵抗があってなかなか描けなかったそうです。
私もどこか共感できる部分があるのですが、人物を描きたいという気持ちはあるのですが、どう表現して、どんな人物を描けばいいのか?自分の描きたい人物像を探るためにとても悩んでしまうのです。
人物は描けるけど、実際に描いてみると「これじゃない感」があり、自分の絵として納得行くものがなかなか仕上がらないのです。
入江さんは、身近にいる子供のふとした瞬間に見せる表情に「これだ!」と閃いたそうですが、その気持もよくわかります。

また、油絵で描かれた絵とミクストメディアで描かれた絵を比較するように横並びに展示されているところもありました。
どちらも魅力的な絵なのですが、私はミクストメディアで描かれた絵のほうに惹かれてしまいます。
先の強さや色彩の鮮やかさ、奥行き感が、ミクストメディアのほうがよく出ている気がするからです。

四天王像、京都白浪図、横浜海航図など最近の作品の完成度は素敵なものばかりでどれも魅入ってしまいます。
入江さんの作品は、ちょっとしたポイントにユーモアもあって、そこがまたいいんです。たぶん浮世絵の影響でしょうか。

この展覧会、入江さんの作品を通じて自分の作風を振り返ったり、新たなアイデアが湧いてきたり、収穫がたくさんある楽しいひとときを過ごすことができました。
8時間の立ち仕事のあとに立ち寄った展覧会、結局2時間ぐらい過ごさせてもらいましたが、疲れも忘れるぐらい楽しめました。

入江明日香展 細密のファンタジー
○会期:
2018年10月3日(水)〜10月15日(月)
○会場:
京都髙島屋 7階グランドホール

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